2008年07月16日
学校を退学すると・・・
質問: 私は200X年Y月から200Z年までF-1ビザを取得して、アメリカに留学しておりました。当時は語学学校(F-1ビザ発行)と大学のサーティフィケートコース(こちらはビザ発行出来ない)の2つの学校に通っておりました。しかし、結果的に大学のコースのみに通い、語学学校を途中でドロップし、帰国する羽目になってしまいました。語学学校にはドロップしたので、すぐ帰国しなければならないとの旨を学校のコーディネーターに直接いわれた記憶があります。もちろんすぐに帰国しました。
それ以降アメリカに入国する時は、いつも別室行きになってしまう状況です。先日は、企業のサポートにより駐在のビザを取得したのですが、そのビザで入国する際も同じでした。入国審査官に聞いたところ、「F-1ビザに問題があるからで、これからアメリカに入国する度に同じことをされる」と言われました。で、どうすればいいのかと聞くと、語学学校に電話してビザをFinishさせてもらえと言われ、早速語学学校に電話しましたが、うちではすでにあなたの記録は終了してる(といったようなことを言われた気がします・・・)といわれました。こうした場合は、どのように対処するのが良いでしょうか?
回答: なるほど、そうでしたか。語学学校に通えない状況になってしまったようですね。いわゆるステータス違反になってしまいますので、SEVIS(移民局の留学生情報管理システム)にそのことが登録されてしまったわけですね。
ただ、学校の担当者から指摘を受けてすぐに帰国したとの事ですから、そもそもちょっとした誤解が原因で、「悪質なステータス違反ではない」ということで、入国が許可されてきたのだと思います。
ですが、問題なのは、すぐに帰国したというところまでは、SEVISで管理されていないということなのです。出国の管理は別の古いシステムになっているために、当時ちゃんと出国したかどうかの確認を取るのに手間と時間がかかっている、と予想できます。
で、どうしたらよいかですが、国家安全保障省(移民局の上部組織)が受け付けている入国のトラブルに関する申し立て受け付けについてはご存知でしたでしょうか?私なら、せっかくの制度ですので利用してみると思います。
https://trip.dhs.gov/
です。まだ始まったばかりの制度ですので、どのような対応をとってくれるのか不明ですが、トライしてみる価値はあると思います。
ただここでひとつだけ、ご理解いただきたいことがあります。
それは、そもそもの原因が勘違いであれ、違反は違反です。私のところには、過去のオーバーステイなどの記録が消えることはないのでしょうか?というメールがたまにありますが、これは、私が知る限りありません。
日本は、交通違反の記録が、ある一定の期間をすぎると消えてしまうということは誰でも知っていることですが、それと同じような感覚でアメリカの法制度を理解してしまっている方が多いように思います。もっとも交通違反の記録がなくなっても、違反をしてしまった事実が消えるわけではありません。記録が消えた=許してもらった状態、と同じようなことを求められてても、結果にはつながらない可能性大だと思います。
この場合は、入国を許可されていることと駐在ビザを発給されていることの2点から、すでに許してもらっている状態だとお考えいただくほうが良いと思います。
それにしても、「FINISHさせてもらえ」といった入国審査官、酷いですね。そんなのは、クビ!と言いたいところですが、われわれ外国人では文句のいいようもありません。でもまあ、そのおかげで、原因はSEVISに登録されているデータが問題でストップがかかっているということが、わかったように思います。
それ以降アメリカに入国する時は、いつも別室行きになってしまう状況です。先日は、企業のサポートにより駐在のビザを取得したのですが、そのビザで入国する際も同じでした。入国審査官に聞いたところ、「F-1ビザに問題があるからで、これからアメリカに入国する度に同じことをされる」と言われました。で、どうすればいいのかと聞くと、語学学校に電話してビザをFinishさせてもらえと言われ、早速語学学校に電話しましたが、うちではすでにあなたの記録は終了してる(といったようなことを言われた気がします・・・)といわれました。こうした場合は、どのように対処するのが良いでしょうか?
回答: なるほど、そうでしたか。語学学校に通えない状況になってしまったようですね。いわゆるステータス違反になってしまいますので、SEVIS(移民局の留学生情報管理システム)にそのことが登録されてしまったわけですね。
ただ、学校の担当者から指摘を受けてすぐに帰国したとの事ですから、そもそもちょっとした誤解が原因で、「悪質なステータス違反ではない」ということで、入国が許可されてきたのだと思います。
ですが、問題なのは、すぐに帰国したというところまでは、SEVISで管理されていないということなのです。出国の管理は別の古いシステムになっているために、当時ちゃんと出国したかどうかの確認を取るのに手間と時間がかかっている、と予想できます。
で、どうしたらよいかですが、国家安全保障省(移民局の上部組織)が受け付けている入国のトラブルに関する申し立て受け付けについてはご存知でしたでしょうか?私なら、せっかくの制度ですので利用してみると思います。
https://trip.dhs.gov/
です。まだ始まったばかりの制度ですので、どのような対応をとってくれるのか不明ですが、トライしてみる価値はあると思います。
ただここでひとつだけ、ご理解いただきたいことがあります。
それは、そもそもの原因が勘違いであれ、違反は違反です。私のところには、過去のオーバーステイなどの記録が消えることはないのでしょうか?というメールがたまにありますが、これは、私が知る限りありません。
日本は、交通違反の記録が、ある一定の期間をすぎると消えてしまうということは誰でも知っていることですが、それと同じような感覚でアメリカの法制度を理解してしまっている方が多いように思います。もっとも交通違反の記録がなくなっても、違反をしてしまった事実が消えるわけではありません。記録が消えた=許してもらった状態、と同じようなことを求められてても、結果にはつながらない可能性大だと思います。
この場合は、入国を許可されていることと駐在ビザを発給されていることの2点から、すでに許してもらっている状態だとお考えいただくほうが良いと思います。
それにしても、「FINISHさせてもらえ」といった入国審査官、酷いですね。そんなのは、クビ!と言いたいところですが、われわれ外国人では文句のいいようもありません。でもまあ、そのおかげで、原因はSEVISに登録されているデータが問題でストップがかかっているということが、わかったように思います。
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2008年07月03日
強制退去になったカナダ人女性
かなりローカルなネタですが、強制退去になってしまったカナダ人女性のストーリーが記事になっていましたので紹介します。
こちらのページ(別窓)です。
2000年にアメリカ人男性と入国しようとしたことが、どうやら悲劇の始まりだったようです。一度だけなら、「知りませんでした」で済んだのでしょうが、2度目の入国拒否によって、5年間アメリカへの入国ができなくなった、というのが痛かった。
で、5年間経過後に、一時滞在(何ビザかは書かれていません)のビザを取って、無事にアメリカに入国して「めでたし、めでたし」だと当人たちも思ったはずですが、市民権の申請でトラブルとなりご主人とともにアメリカから自主退去することになってしまったのだそうです。
市民権を申請したということは、永住権を取っていたのだと思います。と、いうことは、市民権申請の審査過程の中で、強制退去にならざるを得ないような「何か」が発覚してしまったのだと予想できますが、地域社会でもすっかりとなじんでいたようですし、まさかアメリカに入国できなくなるとは、思ってもみなかったはずです。悔やんでも悔やみきれないのではないでしょうか。
こちらのページ(別窓)です。
2000年にアメリカ人男性と入国しようとしたことが、どうやら悲劇の始まりだったようです。一度だけなら、「知りませんでした」で済んだのでしょうが、2度目の入国拒否によって、5年間アメリカへの入国ができなくなった、というのが痛かった。
で、5年間経過後に、一時滞在(何ビザかは書かれていません)のビザを取って、無事にアメリカに入国して「めでたし、めでたし」だと当人たちも思ったはずですが、市民権の申請でトラブルとなりご主人とともにアメリカから自主退去することになってしまったのだそうです。
市民権を申請したということは、永住権を取っていたのだと思います。と、いうことは、市民権申請の審査過程の中で、強制退去にならざるを得ないような「何か」が発覚してしまったのだと予想できますが、地域社会でもすっかりとなじんでいたようですし、まさかアメリカに入国できなくなるとは、思ってもみなかったはずです。悔やんでも悔やみきれないのではないでしょうか。
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2008年06月30日
5ヶ月以上の帰国、その3
6月7日の記事にさせていただいた質問の方から、無事入国の連絡がありました。この結果わかったことをまとめておきたいと思います。
F-1留学中に、事情があって一時帰国した場合のアメリカへの再入国にあたっては、5ヶ月以上経過していても必ずしもF-1ビザを更新する必要性はない、ということです。これは多くの方々にとって朗報だと思いますが、自分も入国できるかどうかについては、各自の判断でお願いします。
判断の際に重要なことは、自分のSEVISステータスが、activeになっているかどうかの確認が取れること。今回の方は、一学期飛ばしてその間は日本で就職活動をなさっていたわけですが、そうするにあたって、事前にFSAとよく相談されているということが良い点です。学校に黙って帰国して、一学期を飛ばすようなことをする人はいないと思いますが、戻ってきて勉強を続ける意思があることを留学生のSEVISのデータを管理しているFSAが把握していることは、とても大切なことだと思います。
今回の質問の方は、約6ヶ月日本に滞在されたのですが、同じ学校に戻るわけですから、間が6月あいていても、ビザの更新はせずともすんなり入国できるようになっているのが、制度として常識的といえば常識的です。なので、同じようなケースの方は、ビザ更新の必要なしと考えて良さそうです。繰り返しますが、大切なのは、期間ではなくて、同じ学校に戻るということと、そのことをFSAがちゃんと認識していることです。
では、同じ学校に戻らない場合はどうか?たとえば、語学学校を終えて帰国。5ヶ月以上の間を空けて、日本に滞在中に大学からのI-20を取ったような場合です。これは、新たにF-1ビザを申請しなければならない可能性大です。
その理由は、留学の継続ではなくて、新たな留学とみなされてしまうからです。F-1ビザには、「最初に入学する」学校名が記載されています。ですから、新たな留学なのにビザ上の学校名がI-20とは異なるということはできません。この場合になぜ新たな留学の扱いになるかというと、それは、前の留学のSEVIS上のデータが、新たに入学する大学に引き継がれていないからです。つまりSEVISには、語学学校にいたときのデータと、新たに大学からI-20を発行してもらった際のデータとふたつの独立したデータが存在することになります。この場合には、新たにビザを取得しなければ入国できないはずです。
で、この場合に、間の期間が5ヶ月以内であれば、前の留学の継続としてあげましょう、というのが、どうやら8CFR(標準規則)に書かれている5ヶ月の意味ということになるようです。二つの独立したSEVISデータを、入国時につなげる操作を入国審査官がしてくれるのでしょうね、きっと。
トラブルがある一方で、すんなり入国できる人がいるためでしょうか、このあたりの質問がとても多いのですが、それは、こうした細かなところが公になっていないためのような気がします。
F-1留学中に、事情があって一時帰国した場合のアメリカへの再入国にあたっては、5ヶ月以上経過していても必ずしもF-1ビザを更新する必要性はない、ということです。これは多くの方々にとって朗報だと思いますが、自分も入国できるかどうかについては、各自の判断でお願いします。
判断の際に重要なことは、自分のSEVISステータスが、activeになっているかどうかの確認が取れること。今回の方は、一学期飛ばしてその間は日本で就職活動をなさっていたわけですが、そうするにあたって、事前にFSAとよく相談されているということが良い点です。学校に黙って帰国して、一学期を飛ばすようなことをする人はいないと思いますが、戻ってきて勉強を続ける意思があることを留学生のSEVISのデータを管理しているFSAが把握していることは、とても大切なことだと思います。
今回の質問の方は、約6ヶ月日本に滞在されたのですが、同じ学校に戻るわけですから、間が6月あいていても、ビザの更新はせずともすんなり入国できるようになっているのが、制度として常識的といえば常識的です。なので、同じようなケースの方は、ビザ更新の必要なしと考えて良さそうです。繰り返しますが、大切なのは、期間ではなくて、同じ学校に戻るということと、そのことをFSAがちゃんと認識していることです。
では、同じ学校に戻らない場合はどうか?たとえば、語学学校を終えて帰国。5ヶ月以上の間を空けて、日本に滞在中に大学からのI-20を取ったような場合です。これは、新たにF-1ビザを申請しなければならない可能性大です。
その理由は、留学の継続ではなくて、新たな留学とみなされてしまうからです。F-1ビザには、「最初に入学する」学校名が記載されています。ですから、新たな留学なのにビザ上の学校名がI-20とは異なるということはできません。この場合になぜ新たな留学の扱いになるかというと、それは、前の留学のSEVIS上のデータが、新たに入学する大学に引き継がれていないからです。つまりSEVISには、語学学校にいたときのデータと、新たに大学からI-20を発行してもらった際のデータとふたつの独立したデータが存在することになります。この場合には、新たにビザを取得しなければ入国できないはずです。
で、この場合に、間の期間が5ヶ月以内であれば、前の留学の継続としてあげましょう、というのが、どうやら8CFR(標準規則)に書かれている5ヶ月の意味ということになるようです。二つの独立したSEVISデータを、入国時につなげる操作を入国審査官がしてくれるのでしょうね、きっと。
トラブルがある一方で、すんなり入国できる人がいるためでしょうか、このあたりの質問がとても多いのですが、それは、こうした細かなところが公になっていないためのような気がします。
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2008年06月12日
会社を隠れ蓑にしたビザ取得が発覚
newsday.comに、会社がらみで不正にビザを申請していた事件が記事になっていましたので、紹介しましょう。こちらの記事(別窓)です。
ニューヨークのコンピュータ関連のコンサルティング会社が、技術者が必要ということで、H-1Bビザでインドから技術者を呼び寄せたのに、呼び寄せられた技術者達、実際にはその会社で働かずに別の州でカードショップなどを経営していた、ということのようです。
そんなことをしてもすぐに発覚するに決まっていると思うわけですが、このコンサルティング会社は、発覚を回避するために呼び寄せた人たちにちゃんと社会保障費や給与の支払いをしていたとのこと。で、その原資は、本人たちから払ってもらっていたということのようです。要は、会社をトンネルにしたわけですね。
こうなってくると、呼び寄せられた人たちがもともと技術者だったかどうかも疑わしいわけですが、それにしても、まあ、世の中、いろんなことを考える人がいるものですね。
ニューヨークのコンピュータ関連のコンサルティング会社が、技術者が必要ということで、H-1Bビザでインドから技術者を呼び寄せたのに、呼び寄せられた技術者達、実際にはその会社で働かずに別の州でカードショップなどを経営していた、ということのようです。
そんなことをしてもすぐに発覚するに決まっていると思うわけですが、このコンサルティング会社は、発覚を回避するために呼び寄せた人たちにちゃんと社会保障費や給与の支払いをしていたとのこと。で、その原資は、本人たちから払ってもらっていたということのようです。要は、会社をトンネルにしたわけですね。
こうなってくると、呼び寄せられた人たちがもともと技術者だったかどうかも疑わしいわけですが、それにしても、まあ、世の中、いろんなことを考える人がいるものですね。
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2008年06月10日
ビザ免除での入国に事前登録?〜その2
6月4日の記事に、ビザ免除でのアメリカへの入国に事前登録を義務付ける方向でアメリカ政府が動いていることを紹介しました。
この動きに関連した質問がいくつか届いていますが、今からどうなるのかを心配する必要性は全くありませんのでどうぞご安心を。前回の記事にも書いたとおり、現段階ではまだ決定したわけではありませんし、仮に導入が決まってもそれによって旅行がしにくくなるということには、ならないと思います。
アメリカ政府がやることって、尻切れになってしまうことが良くあります。外国人の管理の関係では、入国の管理だけでなく、日本のように出国の管理まで含めてきちんとしようということで、"US VISIT"プログラムなるものが発表されました。おかげで入国の時には指紋を採られるようになってしまったのですが、肝心の出国管理のほうについては、一部の空港で試験的にシステムが導入されただけで頓挫してしまいました。ですので、現時点ではその程度の話題ということでご理解下さい。
関連して、今朝流れてきたニュースの中に、アメリカ政府による最近の移民政策の動きをまとめたMiamiherald.comの記事がありましたので、紹介しておきます。こちら(別窓)です。この記事を読んでいて思ったのですが、「違法に滞在している外国人の正確なデータが無い」というのが、どうもネックになっているようです。
日本も年金データの不正確さが話題になりましたが、日本の場合、不法滞在の外国人のデータは把握しているが国民の年金データは不正確という、ちょっと変わった国のようです・・・あははははは。
この動きに関連した質問がいくつか届いていますが、今からどうなるのかを心配する必要性は全くありませんのでどうぞご安心を。前回の記事にも書いたとおり、現段階ではまだ決定したわけではありませんし、仮に導入が決まってもそれによって旅行がしにくくなるということには、ならないと思います。
アメリカ政府がやることって、尻切れになってしまうことが良くあります。外国人の管理の関係では、入国の管理だけでなく、日本のように出国の管理まで含めてきちんとしようということで、"US VISIT"プログラムなるものが発表されました。おかげで入国の時には指紋を採られるようになってしまったのですが、肝心の出国管理のほうについては、一部の空港で試験的にシステムが導入されただけで頓挫してしまいました。ですので、現時点ではその程度の話題ということでご理解下さい。
関連して、今朝流れてきたニュースの中に、アメリカ政府による最近の移民政策の動きをまとめたMiamiherald.comの記事がありましたので、紹介しておきます。こちら(別窓)です。この記事を読んでいて思ったのですが、「違法に滞在している外国人の正確なデータが無い」というのが、どうもネックになっているようです。
日本も年金データの不正確さが話題になりましたが、日本の場合、不法滞在の外国人のデータは把握しているが国民の年金データは不正確という、ちょっと変わった国のようです・・・あははははは。
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